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2001年11月28日 地下鉄富沢駅周辺・大野田
地下鉄富沢駅

太白区富沢4丁目2番地
地下鉄富沢駅ホーム

太白区富沢4丁目2番地
地下鉄富沢駅ホームから東方向
駐車場、建築中のマンション

地下鉄富沢駅周辺では現在、東側を中心に仙台市施行の土地区画
整理事業が行われています。富沢駅がある地域は元々田園地帯で
したが、地下鉄開業に合わせて北側の長町南地区や南側の南大野田
地区が、地下鉄開業後には富沢南地区で組合施行の土地区画整理
が行われ、マンションや一戸建て住宅が建ち並ぶ街となりました。
未整備地区として最後に残った富沢駅周辺地区は、駅利用者が多く
なった現在も駅前は郊外型の家や広大な駐車場となっていて、地区
全体でも農家造りの大きな家や平屋の小さな家、砂利道の私道、田ん
ぼ跡の広い空き地が目立ちます。

地下鉄開業前の雰囲気が残っている富沢駅周辺の街は、地下鉄駅前
という利便性とゆとりの空間があって、住んでいる人にとっては住み易
い街となっています。
しかし、そのままにしておけば今の住み易さが続くかといえば、田んぼ
の跡には小規模開発による住宅が建ち並び、駅前には無秩序にマン
ションやビルが建って窮屈な街になってしまいます。
周辺地区から見れば地下鉄駅へ至る道路や送り迎えの自家用車停車
スペースなどがある駅前広場、地区の中心として公共施設や商業施設
が欲しいでしょう。

土地区画整理事業を行う意味は、無秩序な開発を防ぐためや都市計
画道路を通すため、地下鉄沿線の土地を高度利用して都市機能を集
中させる、コンパクトシティー構想を実現するためということが考えられ
ます。
土地区画整理事業を行う場合、道路や公園などの公共用地や事業費
をまかなうための保留地を確保するために、所有している土地の一部
を拠出します(減歩)。減歩によって所有土地面積は少なくなることに
なりますが、幅2メートル以下の専用通路しかない奥まった土地で建物
が建て替えられないような所でも、区画整理によって幅6メートル以上
の道路に面する形になり、広い面積があればマンションも建てられる
利用価値の高い土地となります。
ただ、再開発などでもそうですが、区画整理の計画は「うちの事業地は
希少価値があるから、マンションやビルを整然と高効率に建てられる
ようにしよう、どのような建物でも建てられるようにしよう」というものが
目立ちます。しかし、実際には地下鉄沿線やJR沿線には開発余地が
あり、今後もJR新駅や地下鉄東西線の沿線、都心の再開発など、
いくらでも代わりとなる場所は出てきます。

富沢駅周辺地区は、他の地区と同じような区画整理をする事で「マン
ションが建ち並ぶきれいな街」になると思われますが、時間の経過に
よって地域間競争に耐えられない「古いマンションが建ち並ぶ無個性
の街」になってしまうのではないでしょうか。
マンションが建てやすい区画割りというのは、道路が広くて碁盤の目
という車が通りやすい形ですが、車が通りやすいということは通過車両
が多くなり静かな生活が出来ないことになります。土地の高度利用に
こだわらず、一定面積以上の土地で容積率規制が厳しい、一方で
減歩率を緩和した、4メートルの公道プラス1メートルずつの公開空地
という道路に面した一戸建て住宅街区、というものがあっても良いの
ではないでしょうか。
このような街区があることによって、マンション立地としても一戸建て
立地としても住み易い形になり、街の魅力に奥行きが出で来るように
なります。

富沢駅周辺地区は、新笊川と旧笊川に囲まれている、名取川や太白
大橋に近い、地区東側に西中田・柳生地区や名取市へ繋がる県道
仙台館腰線が通っている、JR東北本線の新設予定駅(仮称)南長町
駅と地下鉄富沢駅の間に位置している、という環境、特徴があります。
これからの土地区画整理は、潜在的な特徴を生かした、時間の経過と
共に街の魅力が増してゆく個性的な街づくりが必要です。

2001年12月12日 三 河 恵 介 

太白区富沢4丁目2番地
地下鉄富沢駅ホーム北端から北西方向

太白区富沢4丁目2番地
地下鉄富沢駅・
ホームと改札を結ぶ階段踊り場(中階)から西側の家
 
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    地下鉄富沢駅
新笊川・富沢駅付近 旧生協店舗付近 旧笊川南側の道
長町消防出張所新庁舎、県道仙台館腰線 大野田郵便局前の通り 大野田郵便局から富沢駅
文化財発掘調査事務所 春日神社、ちびっ子広場 大野田幼稚園付近

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